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2014年6月11日水曜日

福島大学で第6回公開講座が開催されました

「ふくしま未来食・農教育プログラム一般公開講座」の
6回目として「地域林業の原発被災と復興課題」と題して、
山形大学の早尻先生に講義をしていただきました。




















講座ダイジェスト】------------------------------------

  森林は、木材を生産する林業や木材を使った製造業などに
 とっての貴重な資源であると同時に、水を蓄えたり土砂崩れ
 を防いだりする公益的機能を持っている。

  その森林の管理に大きな役割を果たしているのが、国・県・
 市町村などの行政と森林組合という協同組合である。

  行政は、森林除染を進めているが、その範囲は狭い。
  また森林整備も進めているが、作業員の不足などからなか
 なか進んでいない。また、森林への放射性物質の「封じ込め」
 と、森林整備による森林からの放射性物質の「持ち出し」の
 間で矛盾が起きている。また、震災以前から国から県や市町
 村への分権化が進んでいたが、市町村側での人材育成がうまく
 進まず、森林以外も含めた復興への取り組みが多忙を極めるな
 か、森林への対応が遅れがちになってしまっている。

  森林組合は山林の所有者による協同組合で、森林の整備や
 木材の生産・販売、丸太からの製材などを行ってきた。
  震災後も、森林の整備や管理などに重要な役割を果たして
 きたが、その経営は、本業である木材生産やしいたけ原木の
 出荷の停滞が続いている。そのため、除染作業の請負や賠償
 金により、黒字が保たれている地域も多い。


  森林の持つ公益的機能を保つためにも、行政と森林組合を
 うまく機能させ、森林整備を続けていく必要がある。
 それは山村コミュニティを維持していく上でも重要である。

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  震災後の森林組合の現状やどのような計画で森林除染が
 行われているのか。国・県・市町村はそれぞれどのように
 動いているか、知ることができました。
  普段、あまり触れることのないお話ですが、これからも
 福島で暮らしていくのであれば、見逃すことができない重
 要なテーマであると感じました。



















 今まで農業・林業と来ましたが、来週は漁業のお話です。
 少しでも興味のある方、お気軽に是非お越しください。





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